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自閉症の原因はテレビ?!違います偶然です。テレビの時期になった自閉症の歴史

児童発達支援施設で勤務する保育士のうたです。今回は、ちょっと変な話にはなってしまうんですが、とある各界で【自閉症はテレビのせいだ。】という先生がいるみたいなので、自閉症の歴史とテレビの話を書いていこうと思います。

あとは、自閉症スペクトラムが近年、増えている理由についても書きます。

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自閉症の原因はテレビ?!違います、偶然です。テレビの時期になった自閉症の歴史


児童発達支援施設という、発達障害の子の施設で勤務する保育士のうたです。

さて、、、いや、、、私もSNSでみた瞬間にビビったんですけどね。。。


どうやら、

自閉症は先天的ではない。育てかたの問題。テレビを一切、見せないようにすべき。

と発言するお医者さんがいらっしゃるそうなんですよ。。。


その先生、なかなか良さそうな大学に属してらっしゃいますが、

お医者さんって、広告費とかでいろんなことする先生もいるから、まぁどこの病院で勤務されてようが、それはあんま参考にならないんですけどね。(小声)


まぁ、トンデモなことを言う先生がいらっしゃいますよね。


ま、この先生らしいんですけど、


個人的には、この先生はトンデモ系なので、

日本の発達障害各界でも有名な本田秀夫先生の本を、読むならおすすめしたいと私は思います。


本田先生の本には、【テレビは絶対にダメ!】とか書いてないです。


SNSで、テレビの見せすぎで自閉症になる。というトンデモツイートが話題に。

SNS、インスタやTwitterで、何人かの、【テレビの見せすぎで自閉症になる、自閉症で言葉が遅れる。2歳以降、全く話せなくなる。】というツイートが話題になりました。。



いやぁ、よく燃えそう。。。

・・・・・なんですけどね、これね、ツイートしてみえるご本人さんは、育児に熱心で、全く悪くないんですよ。


まぁ、なにが悪いかというと、後述する、世間にあまり発達障害の認識が広まっていない行政やマスメディアの世界にはなってくるんですけど。


まずはその前に、自閉症スペクトラムの説明をさせてください。



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自閉症は脳の神経伝達物質の過剰などでおきる障害で、特性をみながら、本人の生きやすさへの合理的配慮などを行っていく


自閉症スペクトラム、歴史としてはまだ60年程度の歴史の短い障害なんです。

けどこの【自閉】って名前も、なんだか人権意識が低い名前なので、また今後20年後には名称が変わるのかもなーと思ったりもします。



さて自閉症は、脳の神経伝達物質の過剰により、(自閉症の根本的な原因究明はまだできていません。)

・ちょっと人の言葉でストレスを感じやすかったり

・人と目をじっと合わせると緊張したり

・特定の音が苦手だったり


過敏さや、コミュニケーションに特性のでてくる、生まれつきのものです。


で、生まれつきのものなので、なかなか治るってものでもなく、

そもそも自閉症スペクトラムは、診断はされてなくても、誰かしら、みんな、少しは要素を持っていることが多い特性であり、【これを連続性・スペクトラムと言います】

その特性が濃くて、日常生活が大変な人に診断している。という障害なので、


自閉症は、治そう。と思うよりは、

その特性が濃くて、それで困ってるところがあればみんなで解決しようよという障害です。


自閉症にも、カナー型と呼ばれる重めのものから、アスペルガーと呼ばれる比較的軽いものまでいろいろあるので、

自閉症スペクトラムを一言で【これ!】って言うのは難しいんですけどね。💭


テレビのせいで自閉症になるっていう先生がいるらしいけど、聞いて欲しい自閉症の歴史


さて、

テレビで自閉症が悪化する。

自閉症が増えたのはテレビのせいだ。

、という先生や団体があるみたいなのですが、、、


ちょっと、自閉症の歴史を書こうと思います🖌



まず、自閉症は昔は、小児精神分裂病と言われていました。

つまり、統合失調症ですね。

けど、統合失調症ってそんな小さいうちから診断するようなものではないんですよね。


で、これを変えたのがカナー先生。

1950年代ごろに、カナー型自閉症という言葉が生まれます。

が、カナー型は自閉症のなかでも比較的重いほうを指していて、


その後、1980年代頃に、アスペルガーという自閉症のなかの1つのものが日本でも有名になります。


(アスペルガー、もうちょっと前から日本にもあったんですが、紆余曲折してるんで、1980年代頃からですね。)


アスペルガーは自閉症のなかでも比較的軽度のものですね。



ということで、

1980年代、テレビや映像技術がどんどん増えてきている時期と、

自閉症の診断基準の向上の時期は、まさに被っているわけです。


テレビで自閉症が増える。の前に、自閉症の歴史を知ってみると、
ちょっと納得してもらえる部分もあると思います。




ちなみに、

1950年代までは、自閉症は【育てかたのせい】という意見があり、

1970年代ごろから、【脳のここらへんの物質の影響だろう】などといった、脳の器質異常での議論が進んでいます。

(そしてまだ議論中💭💭1970年代以降に‘ 育てかたのせい’っていう人は減ったけど)


悪くない!自閉症スペクトラムとテレビの良い関係性

自閉症スペクトラムの程度にもよりますが、テレビってそこまで自閉症スペクトラムに悪いわけではないのです。


もちろん、光過敏や聴覚過敏の子への配慮として、あまり見せない工夫などをするのはアリですが。


たとえば、

視覚優位の子なら、テレビから情報を得て学ぶことができます。

最近は東大王など、クイズ系の良い番組もとても多いですね🙌


過集中の特性のある子ならば、テレビやラジオのイントネーションをひろって、それを自分の発語に出来る子もいます。


使い方によっては、自閉症スペクトラムの子に良く働くこともあるのです。


テレビは受動的な情報なのか。視覚優位の子はテレビで主体的に学べる

【テレビは一方的で受動的な情報だから良くない】という話も、発達障害有無に関わらずよく聞きます。


もちろん、長時間で近距離のテレビなどは、目のためにもあまり良くないと思います。


けど、最近は、YouTubeで【電車 地下鉄】と調べると、地下鉄の種類がたくさん見れたり、

電車好きな子、お城が好きな子、そこから学ぶことができるんですよね。

これ、とても主体的な学習だと私は思います☺☺




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自閉症などの発達障害有無に関わらず、育児で困った時はかかりつけの小児科医などに相談がおすすめ。

世の中には、比較的【トンデモ】な発達障害の情報も流れていることがありますし、

そもそも、発達障害の程度も一人一人、ほんとうにぜんぜん違うんですね。


なので、育児に困った時は、かかりつけの小児科医など、直接会える人に相談するのがおすすめです。



というのも

たとえば、自傷行為も、
年齢とか、笑いながらしてるのか、とかでぜんぜん取り方が変わってきますし、


言葉の遅れも、
言葉だけが遅いのか、ほかも色々と遅れてるのか、で関わり方は変わってくるんですね。


なので、直接会える人に相談することを、とてもおすすめしたいと思います。


自閉症スペクトラムが近年増えている理由。二次障害を防ぐために早期フォローアップに取り組んでいる。受け皿もある。

自閉症スペクトラムが近年増えている理由ですが

学校にあがってからや、社会にでてから、発達障害の子達は特性による生きづらさから、

二次障害といわれる鬱などになることがあります。


そのためには、療育によって、特性との関わり方、家族などとの合理的配慮の共有方法などを知っていくことが大切になります。


そのためには、【壁にぶつかる前に、療育は早いほうが良い】ということで、早期療育につとめていて、

早期療育のためには、診断したり、診断するほどではないけどボーダーラインの子も出てきます。


子ども達を守るため、社会に自立できるために、診断は年々増えているんですね。


(自治体によっては、診断したあとの療育の受け皿が足らずにめちゃくちゃ大変なとこもありますが。隣の市の療育施設とかもあるので、市役所等で御相談ください。)


発達障害の知識はなかなか正しく世間に出回ることが難しく、私も大学専用の教科書で学んでいたこと

発達障害って、遠隔ヒーリングとか?栄養療法とか?テレビとか?

なんだかわりと、【トンデモ】が流行りやすかったりします。


これもですね、なかなか正確で、具体的な情報が保護者さんに伝わりにくいという、いまの日本の問題です。


教育テレビでは、【u & i】という発達特性理解の良い番組をしてたりするんですけどね。


私の大学の発達障害の教科書も、大学オリジナルで一般販売されていないものだったので、情報が入りにくいのはかなり事実です。



ここらへん、なんとかなってほしいな。。。


(あ、なんか〆の文章が中途半端ですが、今回はここで終わります🙌)