障害児の保育士として働きつつ、私自身も赤ちゃんを育てています。
今回は、わりと疑問に思う保護者さんが多い、«赤ちゃんの落ち着きがないのは多動の障害なの?»ということについて、赤ちゃんの月齢別に説明していこうと思います。
- 赤ちゃんの動きが激しい。多動の障害なの?→障害ではない
- 生後3ヶ月、生後4ヶ月は赤ちゃんが手足をバタバタさせます。自閉症の常同行動とは。
- 自閉症の常同行動は心を落ち着かせるために一定の行動を反復することで2歳頃から。
- 生後8ヶ月、生後9ヶ月、生後10ヶ月はずり這いやハイハイで落ち着きがないほど動き回る
- 注意欠陥・多動性障害ADHDは3歳以降、小学生で診断されることが多く赤ちゃんで判断は出来ないこと
- 元気に動き回る赤ちゃんと、不注意で衝動性のあることは違う
- つまりは赤ちゃんの多動は子どもが元気な証拠!子育ての親は体力的に大変なんですけどね。
- 最初に読むことにおすすめできる、発達障害の本。グレーの本
赤ちゃんの動きが激しい。多動の障害なの?→障害ではない
赤ちゃんの動きが激しい、
赤ちゃんが手足をバタバタさせている、
赤ちゃんが動き回る、
赤ちゃんの落ち着きがない。
などなど、これらのことで、
赤ちゃんに多動などの障害があるのかな?と、ちょっとでも思う保護者の方はとてもとても多いです。
ということで、今回は、
障害児保育の現場で勤務しつつ、私自身も子育て中の保育士である私が、月齢別に、障害の特徴も含めて、なるべく分かりやすく説明していこうかな、と思っています。
赤ちゃんって、ほんとうに、どこまでも動き回りますよねぇ😂😂
生後3ヶ月、生後4ヶ月は赤ちゃんが手足をバタバタさせます。自閉症の常同行動とは。
さて、まずは生後3ヶ月、生後4ヶ月ごろに見られる赤ちゃんが手足をバタバタさせているという行動です。
この時期の赤ちゃんは、手足の動きをするのが楽しくて、ひたすら動かしたり、
床をどんどん叩き続ける、蹴り続ける赤ちゃんもいますね。笑
私はこの行動を、「ブラジルの皆さん、元気ですかー!!」期と呼んでいます。(サバンナの八木さんのやつ。ww)
こんなふうに、ひたすら体を反り返らせる子もいますね。
赤ちゃんってまだまだ«野性»なので、自分で寝返りを取得しようとするわけです。赤ちゃんって凄い!!
で、この赤ちゃんが同じような行動を繰り返すことに、障害を思う人もいます。
自閉症の特性として、同じような行動を繰り返す。という特徴があるからですね。
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自閉症の常同行動は心を落ち着かせるために一定の行動を反復することで2歳頃から。
自閉症は1早くて歳半ごろから診断されることのある、コミュニケーション能力に特徴のある障害のひとつです。
そして、自閉症の子の一部(全員ではないんですね。)に見られるのが常同行動。
心を落ち着かせたり、言いたいことがうまく言えない時に、自身のバランスをとるために常同行動をするんですね。
なのですが、この常同運動は赤ちゃんのうちには見られません。
だいたい2歳頃になります。
赤ちゃんのうちは、常同行動ができるくらいにまでまだ頭がそもそも発展していないですし、体の動きも下手くそなんです。
なので、赤ちゃんのうちに自閉症かどうか、を考えるのは非常に困難なのですね。
つぎに、ハイハイ、ずり這い期の生後8ヶ月ごろをみていきます。
生後8ヶ月、生後9ヶ月、生後10ヶ月はずり這いやハイハイで落ち着きがないほど動き回る
できる時期には本当に個人差がある、ずり這いやハイハイ。
私の赤ちゃんはずり這いもハイハイも生後9ヶ月でできるようになりました。
できる時期のスピードで優劣が決まるわけでなく、たんに赤ちゃんがどこにいつ興味をもって動き出すかということも関わっているので、出来る時期にはそこまでこだわる必要はありません。☺☺
あ、ちなみに最近はやりの転倒防止クッションですが、
横向きに転けることがある、むしろ横向きに転けることのほうが案外おおいので、そんなに意味はないです。笑
けど、私のように、1000円くらいで買えるので可愛さ目的で購入するのもアリです。笑
はい、話がそれましたが、ずり這いやハイハイで落ち着きがないほどに動き回るのは多動の障害なのか?というところですね。
多動の障害と心配する保護者の方はほんとうに沢山います。多くの方が通ってきた悩みでもあるのですね。
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注意欠陥・多動性障害ADHDは3歳以降、小学生で診断されることが多く赤ちゃんで判断は出来ないこと
多動といわれる障害の種類ですが、注意欠陥・多動性障害ADHDといいます。
ちなみに、アスペルガーも聞いたことがある方がいるかもしれないですが、アスペルガーは自閉症のうちの1つに分類されます。
このADHDの特徴ですが、
・約束したことを忘れたり、ものを無くしたり、不注意気味
・落ち着きがないというか、冷静にじーっとしているのがしんどい
などの特徴があります。
元気に動き回る赤ちゃんと、不注意で衝動性のあることは違う
さて、赤ちゃんは«冷静でいる»なんて脳の発達がまだ届いてないですし、
約束を守れない、の前の約束をする年齢でもありません。
ここで、決定的なことを言いますが、
ADHDはそれなりの社会性を元に診断されるものなので、小さいうちは診断が不可能です。
赤ちゃんが成長して、どのような社会性を身につけるか、をみなければ、診断されないのですね。
とくに、自閉症の場合は、早くて1歳半ごろに特性をみていくことができ、そこから早期療育に繋げることも出来ますが、
ADHDの場合は小学生に上がってからの診断、大人になってからの診断になることも少なくありません。
つまりは赤ちゃんの多動は子どもが元気な証拠!子育ての親は体力的に大変なんですけどね。
つまり、赤ちゃんが動き回る、落ち着きがない、手足をバタバタさせているのは、
約10ヶ月もお母さんのお腹の中にいてじーっとしていたのを、どんどんどんどん動き出せるようになった遊びの好奇心からの動きであるわけです。
というよりはまあ、子どもの障害というよりは、この動き回る時期は親が大変なんですよね💦💦
ほんとにどこまでも動き回るので。親の体力が限界です💦
我が家も、バウンサーにのせたり、
触って欲しくないところにはベビーサークルを置いたり(ちなみにベビーサークルはテレビや玄関前に置いたりして2歳すぎまで便利なアイテムです。)
なんやかんやして、なんとか乗り切っています😂💦
ということで、
赤ちゃんの多動は元気な証拠なので、けど親が体力的に大変なので、ほんとうに育児をお疲れ様です☺
最初に読むことにおすすめできる、発達障害の本。グレーの本
私は発達障害を勉強し、発達障害の子どもたちの施設で勤務していますが、発達障害の情報はネットでも調べられるとはいえ、かなり情報にはバラツキがあります。
個人的に、発達障害についておすすめ出来る本を紹介します。
・発達障害がよくわかる本
発達障害の特性や、接し方、なぜ療育が必要なのか、発達障害を考えたときの相談機関は?など、最初に知りたい情報が1冊にまとまり、
かつ、発達障害の本は堅苦しく専門用語で網羅されたものも多い中で、やわらかい言葉でイラストも多く使用された良書です。
金額的にも、一般家庭におすすめできます。(専門書は8000円ほどしたりするので。)
・発達障害の魔法の言葉がけ
ド定番!といっても過言ではありません。発達障害や、発達障害の診断を待つ時期、グレーであるとき、
お子さんとの接し方に悩んだ時にぜひ、手元に持って見てほしい1冊です。
この業界の職員間では、平岩先生がかなり有名で、私も何冊も読んでいますが、これは保護者の方にぜひおすすめしたいです。