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発達障害は個性?個性とは違いがあるし、個性と言うのは嫌いです。

保育士として、未就学児の療育施設で勤務しています。


今回は、【発達障害は個性なのか?】ということについて、私の視点から話していこうと思います。


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発達障害は個性?個性とは違いがあるし、個性と言うのは嫌いです。


ときどき聞くことがあります。


【発達障害は個性】



初めて聞いたのは、療育施設職員として他の施設に見学にいったときに、


そこの施設長が、「僕は発達障害は個性だと思う。」を何度も言っていたことです。



正直、私は、「あ………なんか、この人は無理だな。」と思ったんですが、




このモヤモヤ、

発達障害を個性と言うことへの違和感


これを、今回は私の視点で書いてみたいと思います。





発達障害を個性と、障害児の保護者に言うことは間違っている。

さて、発達障害は個性である。なんて、もともと私は思っていませんが、

それを障害児の保護者さんに言うことは、更に間違っています。(言う人いるけど。😥)





個性には、我々は無意識に、道徳性や、ピースフルといったイメージをもっています。



発達障害を抱えるお子さんを育てる保護者の方は、

少なからず、育てにくさ、を感じていらっしゃる方もいます。




その方に、【発達障害は個性です。】なんて言ってしまったら、、、、、


保護者さんが、抱えなくても良い罪悪感を抱えてしまう可能性もありますし、



心のシャッター、降ろしますよね。



そもそも、発達障害には、個性でなく【特性】という言葉があります。






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特性の意味、発達障がいの特徴ある行動。


特性の意味ですが、


発達障害の特徴のある行動のことを【特性】と言います。




発達障害にも、自閉症スペクトラム、ADHD、学習障害の種類があり、

それぞれによってや、障害の強さなどによって特性にも違いが出てきますが





たとえば、

・言葉で情報を得ることが困難


※図の方が分かりやすいので、そこが支援のヒントになります。



・忘れ物、うっかり、といったことが多い。


※これも、図からの情報は得られやすい方もいるのでその辺りから支援のヒントにしていきます。



などといった、発達障害の特徴ある行動を特性と言うんですね。





なので、実際に療育施設の職員である私は、


保護者の方に特性の意味をお伝えした上で、特性の言葉はよく使っているので、


あえて個性という言葉は必要ないんです。






発達障害の基本的なことが知りたい方は、この本がおすすめです。


発達障害がよくわかる本 (健康ライブラリー)

発達障害がよくわかる本 (健康ライブラリー)

  • 発売日: 2018/10/27
  • メディア: 単行本



発達障害には特性という言葉があるので、私はあえて個性という言葉を使う必要性は感じないんですね。





発達障害のことを本人が悩んでいるなら、それは個性とは言えないし、そこに療育はアプローチしていく。

本人が楽しそうにしているなら、それは個性なのかもしれませんが、

それを他人が個性と言えるわけではないです。




また、発達障害のことを本人が悩んでいるならば、それはますます個性とは言えないですし、

それはその人にとっての障害です。


そこに、療育はアプローチをかけていくんですね。



私は未就学児の療育の仕事についているので、その1例であげると、




手先がちょっと不器用な子には、型はめなどで手先をつかった遊びをしますし、

(手先が不器用という特性を持つ子もいるので。)




日常生活が出来にくい子には、スモールステップで日常生活をゆっくりゆっくり隣で見せていくことをしていきます。



(「いまから○○してね。」の言葉では伝わりにくい特性の子がいれば、言葉で言うよりも隣で一緒にします。)






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アイデンティティ尊重と、その人の生きやすさのために。


心理学では、思春期が終わった頃に(20歳あたりですね。)アイデンティティが出来上がるとされていく。とされています。





(アイデンティティを提唱した有名な心理学者であるエリクソンは、19歳までを思春期においています。)





発達障害者への支援では、

その障害特性を、その人の人生にうまく沿うように療育や支援を行うことが必要で、


これは、その人らしさを尊重し、その人を大切にして、アイデンティティを尊重することが大切です。



その人が生きやすい形で生きていくお手伝いをするために、支援の形はあるんですね。




その人の生きやすい形が出来上がったときに、


その本人が、障害を個性というか、どう言うのかは自由なのです。